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英語長文問題 全訳 172題


(2023.9.30 更新)

英語長文問題の得点が合否を左右

英語長文問題の出来が大学受験の合否を左右します。英文読解の基礎が出来ている,難関大学受験生に,自習用の英語長文読解問題を提供する際,解答・解説と共に良質な全訳(全文和訳)を提示することが,英語長文演習の最善の方法です。内容の理解はもちろん,文構造,多義語の解釈などの全てが日本語の訳に出るからです。あくまでも入試の英語英文和訳の範囲を越えず,なおかつ良質な全文和訳を提示出来るのは,たとえ有名受験参考書の執筆者や解説者であっても,塾・予備校あるいは高校・大学で英語を教える者のごく一部です。文法・構文・単語等,英語そのものの力はもちろん,幅広い背景知識,英語長文の文脈と行間を読み取る感性と想像力,そして外国語と母国語の橋渡しをする日本語の表現力が求められるからです。

ただし,生徒に全訳を提供することと,生徒に全訳を求めることはまったく違います。受験生には1000語を越える英語長文の全文を和訳する時間的余裕などないほうが普通です。またその必要もありません。「訳せない=読めない」という悪い図式が出来上がる恐れもあります。大学受験英語塾を参照。全訳でカバーし切れない難解な箇所は英文和訳演習(英語下線部和訳)でも取り上げていますから,英文和訳の演習が必要な人はこちらを利用してください。なお,阿佐谷英語塾の実際の授業は英語長文全文掲載の復習テストと対になっています。下にそのうちの数例を載せておきますが,難度は実際の試験問題よりもむしろ高いでしょう。自信のある人は挑戦してみて下さい。全訳とこの復習テストが対になると,英語長文読解力養成の強力な武器となります。全国の受験生の復習用に,各「英語長文問題」毎の「復習テスト」を公開することも考えましたが,これはやはり授業が前提でないと無理だと判断し,断念しました。

これまでは,あまり最近の問題を取り上げずに少し前の問題を掲載してきました。その理由は,阿佐谷英語塾の「英語長文問題」は,単に出題傾向を知るための材料を提供しているのではなく,あくまでも「問題演習」が目的だからです。一方,受験生は,ある時期になったら(その時期は人によって異なりますが),少なくとも第一志望,第二志望の大学・学部の何年分かの過去問を入試と同じ制限時間で解いていく作業が必要不可欠になります。実際の過去問,特に直近の過去問に勝る模試は存在しないからです。あえて最近の問題を取り上げずにきたのはそのためです。ただし志望校の過去問とは別に,他大学・学部の類似の問題をやることには大いに意味があります。したがって今後はむしろ,原則として比較的最近の問題を取り上げていきます。なお,ご要望の多かった復習テストの数を増やし,出題校がわかるものは明記するとともに,英作文の「解答例」を掲載しました。ただし,SAレベルは文字通り Super Advanced であることを断っておきます。 

※新しく 英語長文の勉強法 を別ページに掲載しました。

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[大学入試過去問,英語長文問題(全訳)-現在172題]

英語長文問題(高3 AD)1-5 (学習院・文,法政・法,学習院・法,他)
英語長文問題(高3 AD)6-10 (国際基督教,関西学院・法,慶応・医,他)
英語長文問題(高3 AD)11-15 (慶応・理工,富山,千葉,東京工業,他) 11,13 解説補足 5.19.2019
英語長文問題(高3 AD)16-20 (中央・法,慶応・経済,立(教・文,中央・文,上智・外国語) 18 出題校訂正 1.14.2018
英語長文問題(高3 AD)21-25 (東北,法政・法,法政・社会,他) 法政・法 本文と全訳の誤植を訂正 1.27.2020
英語長文問題(高3 AD)26-30 (早稲田・法,明治,北海道,他) 26 早稲田・法 解説補足, 誤植訂正 2.3.2020
英語長文問題 (高3 AD) 31-35 (出題校不明 良問) 1.28.2020
英語長文問題 (高3 AD) 36-40 (明治学院 ユニーク,東京外語,青山学院,他) 6.22.2022
英語長文問題 (高3 AD) 41-44 (法政大学,國學院,学習院,青山学院) 41 法政 解説を詳細に補足・変更9.30.2023
英語長文問題(高3 AD or SA)1-5 (神戸,神戸,法政・経済,他) 2 神戸 解説補足 7.18.2019
英語長文問題(高3 AD or SA)6-10 (早稲田・商,関西学院・文[英文和訳の採点基準],金沢,神戸,富山)
英語長文問題(高3 AD or SA)11-15 (高崎経済,北海道,東京工業,神戸,慶応・医) 5.16.2009
英語長文問題 (高3 AD or SA) 16-20 (熊本,宇都宮,頻出英文「知能と知性」,明治・全学部,明治・法学部) 17 宇都宮 問 3 解答誤記を訂正 4.29.2022
英語長文問題 (高3 AD or SA) 21-24 (東京農工大,東京理科大,中央法学部,北海道) 7.7.2023
英語長文問題(高3 SA)1-5 (上智・外国語,筑波,大阪外国語,他)
英語長文問題(高3 SA)6-10 (名古屋,同志社・経済,一橋,他)
英語長文問題(高3 SA)11-15 (都立・理工,上智・外国語,名古屋,北里,早稲田・理工) 14 北里訳文一部訂正(下線) 6.11.2021
英語長文問題(高3 SA)16-20 (慶応・理工,東京理科・薬,都立,東京,他)
英語長文問題(高3 SA)21-25 (金沢,大阪,名古屋,千葉,東京理科・薬) 21 金沢 構文の補足 5.11.2021
英語長文問題(高3 SA)26-30 (早稲田・法,早稲田・文,一橋,東京,千葉) 28 一橋 [語句と構文の補足] 7.31.2015
英語長文問題(高3 SA)31-35 (一橋,東京外国語,岡山,早稲田・政経,慶応・法)
英語長文問題(高3 SA)36-40 (東京理科・薬,上智・文,慶応・文,早稲田・文,慶応・経済)
英語長文問題(高3 SA)41-45 (千葉,千葉,慶応・文,東京外国語,滋賀) 5.13.2009
英語長文問題(高3 SA)46-50 (東京,宇都宮,群馬,奈良女子,他) 順番入れ替え PDF変換 6.14.2014
英語長文問題(高3 SA)51-55 (一橋,大阪,早稲田・理工,早稲田・政経,東京医科歯科) 53 早稲田理工 解説 一部補足変更 19.11.2017
英語長文問題(高3 SA)56-60 (東京理科・理,早稲田・理工,同志社・法/文化情報,神戸市外国語,東京) 60 東京大学 解説補足 9.8.2017
英語長文問題(高3 SA)61-65 (立命館・A方式,慶応・総合政策,他) 62 設問C 内容真偽 解説補足 7.25.2015
英語長文問題(高3 SA)66-70 (一橋,慶應・総合政策,慶應・文,東京外語,他) 70 東京外語 第二段落一部訳文訂正 12.8.2019
英語長文問題(高3 SA)71-75 (早稲田・法,筑波,一橋,慶應・経済,東京工業) 72 筑波 解答・解説・全訳を一部修正補足 9.28.2021
英語長文問題(高3 SA)76-80 (大阪後期,一橋,慶應・経済,大阪市立,早稲田・法) 78 慶應経済 第八段落一部訳文訂正 12.8.2019
英語長文問題(高3 SA)81-85 (早稲田・法,名古屋,名古屋,大阪市立,神戸) 4.29.2018
英語長文問題(高3 SA)86-90 (早稲田・法 難問,一橋,千葉,滋賀,首都大学東京) 7.27.2020
英語長文問題(高3 SA)91-95 (慶應・経済,滋賀医科大学,神戸,北海道,大阪大学後期) 10.17.2022
英語長文問題(高3 SA)96-100 (慶應・医学部,大阪大学・外国語,九州大学,慶應・商学部,早稲田・法学部) 6.11.2023
英語長文問題(高3 SA)101-104 (早稲田・社会科学,熊本大学 難,明治・商学部,一橋) 9.27.2023
英語長文問題 復習テスト (1学期 高3 SAα,β) 復習テストと「英作文&応用問題解答例」8 題 8.29.2013
英語長文問題 復習テスト (夏期 高3 SAα,β,高3 AD) 復習テストと「英作文&応用問題解答例」6 題 8.31.2013
英語長文問題 復習テスト (2学期 高3 SAα,β-1) 復習テストと「英作文&応用問題解答例」6 題 11.1.2013
英語長文問題 復習テスト (2学期 高3 SAα,β-2) 復習テストと「英作文&応用問題解答例」5 題 1.4.2014

[補足 6.23.2015]同時通訳方式とスラッシュ・リーディングに関しては,これと密接な関係にある英語の「読み下げ論」と「訳し下げ論」を,[難関大学受験]英語の勉強法>英語の読み下げについてで,世間にはびこる,いわずもがなの低レベルな俗説として取り上げている。したがって重複は出来るだけ避けるが,ある大学受験英語の塾が,要はスラッシュ・リーディングのことを「英語直読直解法」と称して,「英語を日本語に訳して理解するのではなく英語のまま直接読んで直接理解する」,従来の訳読法とは根本的に異なる画期的な英語長文読解法であると謳っているので,ひとつ重要な指摘をしておきたい。まず Tom studied history in the library yesterday. という中一レベルの例文を取り上げて,訳読法だと「トムは 昨日 図書館で 歴史を 勉強した」という返り読みが起き,この返り読みこそが日本の英語教育を失敗させている元凶であると断じている。一方,直読直解法では Tom studied / history / in the library / yesterday.「トムは勉強した / 歴史をね / 図書館で / 昨日のことですが」 となり,英語の語順どおり理解することになると言う。さらに,高校生になって教科書の英文が長くなればなるほど,そして複雑になればなるほど,ますますこの方法が威力を発揮すると言い,驚くほど簡単に英語が読めるようになるので,まるで日本語を読んでいるのと同じように,直接理解できると説明している。そして,日本の英語教育のほとんどが訳読法で,真剣に直読直解に取り組んでいるのは,まだほんのわずかだと嘆いている。

ところが,ネットで,例えば「英語(英文)を速く読む方法」等の類似のフレーズで検索してみれば,ほぼ10年前から,まず例外なく「英語を読むとき日本語の語順で返り読みをしない,ネイティヴと同じように前から読む」そして「意味の固まりごとにスラッシュを入れていく」ことを薦めている。さらに返り読みの習慣を是正する方法として「音読」を挙げている。今どき訳読法を薦めているサイトなどまずお目にかかることはない。例外は翻訳家の養成を目的とする講座くらいだろう。あまりにも「読み下げ論」一辺倒なので,従来の訳読法にも思わぬ効用があるのでないかと考えてみたくなるほどである。つまり前述の主張はほとんど根拠のない単なる思い込みに過ぎないのである。しかし私が直読直解法なるものを問題視する理由は,低レベルな揚げ足取りではなくもっと本質的なことである。上記の英語の例文について Tom / studiedと主語と動詞をスラッシュで区切っていないのも,歴史を「ね」とか昨日「のことですが」と余分な言葉を補っていることも目くじらを立てるほどのことではないだろう。問題は,「英語を日本語に訳して理解するのではなく英語のまま直接読んで直接理解する」という記述である。上記の例文は現在は中一レベルかもしれないが,現政権,文科省,そして財界が主導する英語の早期教育が本格化すれば,小学校低学年で扱うレベルになるだろう。一部の海外帰国生や親の経済力を背景に人為的な英語環境に浸ってきた生徒を別とすれば,study, history, library といった単語は自然に身につくものではない。英語のまま直接理解するとはどういうことだろう。当然,英和辞典の助けを借りることはないはずだ。では教師が英語で説明するにしろ,英英辞典の助けを借りるにしろ,それがどれだけの時間を要する作業になるか考えたことがあるだろうか。

最もポピュラーな英英辞典 Longman English Dictionary の定義を拝借すると以下のとおりである。
study 1 to spend time reading, going to classes etc in order to learn about a subject 2 to watch and examine something carefully over a period of time, in order to find out more about it 3 to spend a lot of time carefully examining or considering a plan, document, problem etc[=look at]
history 1 all the things that happened in the past, especially the political, social, or economic development of a nation 2 the events that took place from the beginning and during the development of a particular place, activity, institution etc 3 the study of past events as a subject in school or university 4 an account of past events 5 a record of something that has affected someone or been done by them in the past
library 1 a room or building containing books that can be looked at or borrowed 2 a group of books, CDs etc, collected by one person 3 a room in a large house where books are kept 4 a set of books, CDs, videos etc that are produced by the same company and have the same general appearance

要するに,歴史的経緯の厳密な検証を抜きにして「正則英語」だ「変則英語」だという言葉を持ち出したり,先人たちの英知の結晶と言ってもよい study「勉強する」, history「歴史」, library「図書館」といった訳語を軽々しく扱わないことである。なお,「英文が長くなればなるほど,そして複雑になればなるほど,ますますこの直読直解法が威力を発揮して,まるで日本語を読んでいるのと同じように,直接理解できる」という部分に関しては,日を改めて塾長のメッセージで取り上げたい。[ここまで補足]

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